この間、様々なことがありました。
「愛犬べが」のページにも書きましたが、
我が家のべがは大往生でこの世を去りました。
こじんまりとなったべがは今、我が家のリビングへと場所を移動して、
相変わらずすました顔で家族を見守ってくれています。
そして不思議なことに、同日にやくらの全ての金魚がこの世を去り、
やくらには新しい仲間がやってきました。
近くの川から引越しをお願いしたのです。
メダカ数匹、ザリガニ(≠アメリカザリガニ)、シラスエビ、どじょう、しじみ
という個性豊かな住人となりました。
この間ザリガニは脱皮したようなのですが、
「ザリガニが死んだと思ったらもう一匹居た・・・」
という不思議な報告を聞きました。
色は地味ですが、見ていて飽きない楽しい仲間です。
この夏は生きることについて色々と考えたように思います。
べがの様に静かに、そして優しく眠られることの素晴らしさを感じました。
心穏やかな生活はきっと周囲の人たちにも平穏を与えるのでしょう。
やくらでの時間は実にゆっくりと流れています。
忙しい日常の中に、ほっと息をつく場所があることの有難さを改めて感謝しました。
やくらを決めた両親から初めて聞かされたのは
「トトロに出てくる家みたい」でした。
初めの頃のやくらは正に荒れ放題で
その名の通りお化け屋敷でした。
サツキちゃんとメイちゃんの家は
そこまで荒れているというわけではありませんが。
隣のお稲荷さんも規模は違いますが、相通じるものを感じました。
トトロの世界観が大好きな私は、
自然と一緒に生き、自然を敬い、人と人が繋がっている環境。
日本人の心を突き動かされるようなものを感じます。
篠山はこれに近い素晴らしい環境であると思います。
私は残念ながら年齢的にもトトロにもう会えないでしょうが、
トトロが住んでいる様な環境に住めることが嬉しいと思います。
さて。最近のやくらは、本格的に始まった夏の中
のんびりとした時間を刻んでいます。
手水鉢の中には6匹の金魚が泳いでいます。
始めは黒と赤の混合色だった金魚が何故か赤一色に変わっていますが。
蔵は中に入っていたものを運び出し、
中の壁を祖父が塗りなおしてくれています。
暑い日が続きますが、皆様くれぐれも身体にはお気をつけてお過ごしください。
「やくら」にお越しいただいたことのある方は
所々に絵を飾っているのを見られたことがあるかと思います。
応接間の、改修前のやくらの様子を描いた作品…など
趣味で12年ほど絵を描いてきた私の作品を飾ってもらっております。
大きな絵を描いても、それを飾っておくスペースというのは確保しづらいものなので
やくらが出来上がった時に、絵を描く私にとって壁がたくさん見えていることが魅力のひとつでした。
普通の家だと家具や物が多くて
案外「壁」って見えていないものなのです。
絵を描くことは単純に趣味でしかなく
ただただ絵を描き続けてきただけの私の作品が
やくらと共にあることにより、たくさんの人の目に触れる機会を得られる!
なんて好待遇なんだろう!と思いました。
その上
「感じのいい絵や。こことよく合ってるねぇ」などと
絵に対する感想をいただくこともあり、とても嬉しくなることが多くありました。
その中で
火事によって焼けてしまった家を改修する、という方がやくらを訪れた際に
私の絵をとても気に入ってくれて
「家が出来上がったら、こんな絵を飾りたいんや」と言ってもらいました。
私は公募や展覧会用の習作しか描いたことがなく
人から頼まれ、誰かのために絵を描いたことはありません。
でも、父からその方の話を伺い
実際に私も会ってみて、うまく出来るかわからなかったけど
引き受けることにしました。
「どんな絵がいいですか?」
と、今まで私が描いてきたものを見てもらっていたのですが
やっぱり、その方の家を描くのがいいんじゃないか
そういう思いに辿りつき
元あった姿を私なりに思い浮かべ
篠山の町並みにも合うような描き方をすることにしました。
初めて人から頼まれて描くので
少々力を入れてしまい…時間もかけてしまいましたが
なかなか自分でも思い入れのある絵が描けたと思っています。
いよいよ絵を届ける日。
私自身、初めて絵を見ていただくので
ちょっぴりドキドキしながら真新しいお家にお邪魔しました。
依頼主の方は、とても楽しみにしていてくれたようで
箱を開け、アクリルに貼ってある紙を少しずつ剥がして
少しずつ見えてくる絵に歓声をあげてくれました。
「ちょっと私も気合いが入ってしまって…
思い入れも強かったのかタヌキが(依頼主に)似てしまったんですよ」
と、冗談っぽく言うと
「ホンマや!よぅ似とるわ…なぁ?」
と笑って答えてくださいました。
それからも長い時間、絵を眺めここが好きだとか
ここはどうやって描いてあるの?などと
本当に嬉しそうに見てもらえて
これこそ画家(←恐れ多いですが)冥利につきるってもんや!
と、私も感無量!な思いをさせていただきました。
機会をあたえていただき、本当にありがとうございました。
篠山の瓦の多い、格子のある独特な建物を描く勉強をさせていただきました。
どうやら玄関に飾っていただけるようで!
しかも、通りがかる人に「ちょっと見て!」と言ってくれているようで!
絵を続けてきて良かったな~と漠然とした満足感を得ました。
建築事務所でも絵を描く機会があるので
物を創り上げることって根本に同じものがあるのだと実感いたしました。
才本藍子
昨日はたくさん雪が積もっていました。
夜8時頃にやくらを出ようと車に乗ろうとすると、
ドアが完全に凍っていて、開けたらバリッと音がなりました。
道も凍っていたようです。
そんな雪の中、三田のあたりでは、
勇敢にも傘をさしながら自転車に乗る人が!
危ないと思うのですが・・・。
結構多くの人が雪の中自転車を使っていましたが
気をつけてください!!
さて、文化庁委嘱事業の方も、イベントの成功をもちまして終了となります。
お知らせにも書きましたが、3月上旬に東京で報告会があり、
そこで竹林整備・竹灯篭つくり・竹民具つくりの発表をします。
たくさんの方々の御協力・御参加があったからこその事業でした。
改めて感謝申し上げます。
今後、活動を継続して欲しいとの声があるようですので、検討中です!
何か希望のある方はご連絡ください。
活動報告等、また更新しますので、
竹事業のページも今後ともよろしくお願いします!